なぜ「CSR推進」なのか
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CSRとは|CSRコンサルティングならクレアン

CSRとは、サステナビリティという目的を達成するための「手段」です。企業が社会に存在する理由は、社会にとって役立つ存在だからです。けれども、今問われているのはその役立ち方。未来に向かって、希望の持てる社会を築くこと、そしてより長期的な視点に立ち世界をつくっていくことに貢献することが求められています。企業の経営者、そしてそこで働く社員にとっては、自分の会社をより社会に役立つ「良い会社」にするための活動となります。そこでは社外のステークホルダーとの対話を通じて、進むべき方向を探るというプロセスが重要です。

サステナビリティと企業

日本では「サステナビリティ」ということばが1992年の地球サミットで世界的に認知された、Sustainable Development(持続可能な発展)に由来していることはあまり知られていません。そのため、多くの場合、企業中心の持続可能性(サステナビリティ)というように誤って理解されています。しかし、地球環境や社会がサステナブルでない限り、企業も当然サステナブルであり得ないことは明らかです。

CSRとコンプライアンス

また、CSR=コンプライアンスであると理解されていることも多いですが、これも大きな誤解です。企業不祥事が続いたことから、コンプライアンスが注目されていますが、法令を守ることは企業として当然のことです。確かに全社・全グループとして、またグローバル規模でコンプライアンスを徹底することは難しく、企業不祥事が企業の存続を危うくする時代においては、CSRの中心課題として法令遵守を謳うことは仕方のないところです。しかし、たとえ社内で制度や体制を整えたとしても、それだけでは完璧に法令を守ることはできません。経済競争が激化する中、現場は常にこれを破る方向へバイアスがかかる状況に置かれているからです。

法令を本当に守るためには、自分のしている仕事が社会に役立つことが実感でき、誇りを持てる企業に勤めているという意識を醸成することこそ重要です。そのためには経営トップが、社員に対し、社会から尊敬され信頼される「良い会社」になろうと言い続け、口先だけでなく、そのための施策を実際に実行に移すことが大切です。コンプライアンスはCSRの重要な要素のひとつには違いありませんが、これはあくまでも「守り」のCSRに過ぎません。

企業理念に立ち戻る

企業が信頼を得るためには、社会を「裏切らない」だけでは不十分です。もともとなぜ企業は社会において存在することが許されるのでしょうか。多くの企業が掲げている企業理念には、企業設立当初の理念・哲学が表明されています。しかし経済至上主義が強まるなか、利益追求だけが企業の目的として突出し、立派な理念は忘れ去られてはいないしょうか。利益をあげることは企業の持ち主である株主に対して責任を果たすことです。またこれは同時に、提供する商品・サービスが顧客から選ばれているということも意味しています。これらは確かに重要なことですが、ではその利益を上げるために、グローバル企業であれば、自国だけでなく、他国の自然環境を犠牲(再生不可能)にしていることがないと言い切れるでしょうか。また、賃金の安い国への進出に伴い、現地に住む人々の生活を含め、企業グループ内、サプライチェーンで働く人々の人権や生活を犠牲にしてはいないでしょうか。

日本企業が他国に事業を展開するのは、その国における人件費が相対的に安価で、労働や環境に関する規制も緩やかであることが理由です。しかし、たとえその国における法令を遵守していたとしても、環境が破壊され、人権侵害が起こることもあり得るのです。グローバル・コンパクトをはじめとした、いわゆるsoft lawと呼ばれるものは、グローバル企業がそのダブルスタンダードを廃し、世界で事業活動を行う際に守るべき最低限のルールを提示しているのです。

本業におけるCSR

最後に、「本業におけるCSR」の重要性ですが、サステナビリティという観点から考えた場合、今行っている事業が社会から本当に必要とされているのかどうかを問う厳しい姿勢が必要です。その思考の末には、方向転換を必要とする事業が出てくる可能性もあります。撤退するところは撤退するし、拡大するところは拡大するといった、事業の選択と集中を行うことが大切です。

わかりやすい例をひとつ挙げるとすれば、CS(顧客満足)を高めるために顧客が求める「利便性」ばかりを追求し、結果として以前より資源やエネルギーを浪費するようなビジネス形態は将来的に許されなくなるということです。個別最適ではなく、社会全体として、経済合理性、環境合理性が両立した最適な経済社会システムをつくることが今後必要となってきます。企業はこれをつくる重要な担い手として、場合によっては企業間、行政とのパートナーシップを形成し、自身の得意分野である本業を通じて新しい価値を創造・提供していくことにより、社会からはじめて尊敬される存在となることができるのです。

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