サステナビリティ・レポートとは、企業のサステナビリティへの取り組み(=CSRの取り組み)を報告するレポートです。経営トップがサステナブルな社会に向けたビジョンを掲げ、そのビジョン(コミットメント)を実現する戦略、ガバナンス・マネジメント体制を明示し、さらにパフォーマンスをトリプルボトムライン(経済・社会・環境)に沿って報告するスタイルが標準形となります。サステナビリティに向けた企業活動の進捗状況を確認するマネジメントツールとして、また、社外のステークホルダーとの対話を促進するコミュニケーションツールとして活用することを目的として発行します。
サステナビリティレポートとCSRレポートの違い
サステナビリティ・レポートとCSRレポートの差は、サステナビリティ・レポートが「目的」の側をレポート名に掲げているのに対し、CSRレポートは「手段」の側をレポート名に掲げているという違いに過ぎません。サステナビリティということばが一般的に理解されている海外では、サステナビリティ・レポートが報告書名として多く使われています。国内でよく言われる、CSRレポートの方がサステナビリティ・レポートよりも先進的であるという考え方は誤りです。
企業がサステナビリティレポートを発行する意義
企業は、サステナビリティを実現するために、新しい価値を創造し、社会に提供することを求められています。自社が信じる「価値」について、社会に問うためのツールがこのサステナビリティ・レポートです。しかしサステナブルな社会を構築するためには、企業だけが社会に対して責任を果たすだけでは不十分です。その企業の商品やサービスを買う際に、また投資をする際に選別を行う、生活者、投資家など社外のステークホルダーも同時に責任を果たしていくことが必要です。
しかし、ガバナンスの有効性、意思決定の迅速性、1つの経済主体としてのグローバルな影響力の大きさなどを考えた場合、コミュニケーションのキャッチボールは、企業の側から始めることが理想的です。企業はサステナビリティ・レポートを発行することにより、市民からその活動の評価を受け、経営へのフィードバックを得ることができます。そして自らが進むべき方向を軌道修正しながら、サステナビリティを目指すことができるのです。
